塗料の違いについて

木製食器に使われている塗料は、天然オイル仕上げ、ウレタン塗装、漆と、この3つが現在の主流です。

それでは各塗料の特徴について少しご紹介します。

 

【天然オイル仕上げ】

 天然植物などから抽出したオイル。黄色っぽい色のものが多い。有機溶剤(シンナー)を一切使わず人体に無害の塗料。木に浸透し膜は張らないので木の素材感や色をそのままに、使い込むことで表情が変わってきます。自分だけの特別な器を育てる。そんなイメージで使われることが多いです。

 

 オイル仕上げの場合、定期的なお手入れが必要です。それは使い終わった後に洗うと、洗剤を使わなかったとしても少なからず木に浸透していたオイルも汚れと共にに落ちています。油分が減って器は汚れを吸い込みやすくなり、ケバ立ちかさかさになります。

 

そうなる前に洗い終わったら水気をしっかりとって乾かしたのち少量のオイルをウエスにつけ全体に馴染ませるように磨きます。

ケバ立ちが気になるようなら400番くらいのサンドペーパーで磨き、埃を綺麗に除去してからオイルで磨きます。(状態がさらにひどい場合は320番、240番と荒めのペーパーで) 

 器を育てると言われているのは、このような器のお手入れが必要だからです。

 

【ウレタン塗装】

ウレタン樹脂を使った塗料で透明のものや、顔料などで着色したものもあります。目止め、下塗り、中塗り、仕上げ塗りと工程があり器の表面に膜を作り水分や汚れをしっかりはじきます。薄め液にシンナーを使います。シンナーは揮発性が高いため他の塗料に比べ乾くのが一番早いです。

陶器やガラス等の器と同じようにスポンジに洗剤をつけて洗えます。基本的にお手入れは必要ないので、取り扱いが簡単です。

 

【漆】

言わずと知れた日本が誇る伝統的な天然塗料です。漆そのものの色は茶色ですが、色を混ぜた赤や黒も有名です。蒔絵や螺鈿などの装飾をを施すと非常に優美な仕上がりとなります。

木地固め、下塗り、中塗り、仕上げ塗り、と大きくわけてこんな感じです。装飾する、しないなど、どういう仕上げにするかで塗る回数が変わってくるのでさらに工程が増えます。漆は乾かすにも知識や技術が必要でその管理も大変です。

国産の漆自体が高価であり、そのうえ蒔絵、螺鈿などの装飾が入れば高価な器になるのも納得ではないでしょうか?そのため最近では国産漆ではなく安価な中国産漆を使っていることもあります。

 

【耐久性の比較】

 

・オイル塗料…膜を作らない天然塗料のため熱や汚れに一番弱く傷がつきやすいです

 

・ウレタン塗料…漆ほどではないですが、膜を形成し熱や汚れに強く傷つきにくいです

 

・漆…塗る回数にもよりますが、一番耐久性がある塗料です

 

※以上に述べましたが、これはあくまでも私個人の見解です。各分野、作り手の見解は様々です。